3つのKiss
『っ…ぅ、家からじゃ、ちょっと頭がガンガンして1階まで移動しにくいの』
「そっか…」
紗弓の部屋は2階。
電話があるのは1階中心。
たしか紗弓の部屋にも子機がなかったっけ…?
ちょっとうろ覚え…
『だからまたしばらく、連絡出来そうにないの。ゴメンね…?』
「ううん。紗弓が謝る必要ないよ…じゃ、お大事に」
『ありがとう。十雅の声聞いたら少しマシになったかもね…♪それじゃ…っ!』
最後にまた、咳が出そうになったのだろうか。
ガチャッ、とすぐに音がした。
“十雅の声聞いたら少しマシになったかも”
そんな言葉で、喜んでる俺は
結構単純かもしれない。
でも、紗弓の声を聞いただけで
完全に生気を取り戻した俺はもっと単純だな…
そんな事を思いながら
一人でクスクスと笑っていた。
紗弓が休んで三週間…。
もうすぐ1ヶ月経ってしまう。
俺は電話もメールもお預け状態で…
魂が抜けたかのようにダラーンとしていた。
学校でなんか『雲雀が死にかけてる…』とか
『きっと疲れが溜まってるのよ。そっとしておいてあげましょ』とかとか…
無意味な同情の目をもらっている。
流石におかしくない?
ここまで休む?
入院してるみた…
入院?
「…んなワケねぇかぁー」
ははは…と、虚ろ笑い。
…本当に大丈夫か…?
そんな面持ちのまま
俺は授業中もボーッとしていた。
どんよりと曇っている空が
ただただ広がっていた。
「そっか…」
紗弓の部屋は2階。
電話があるのは1階中心。
たしか紗弓の部屋にも子機がなかったっけ…?
ちょっとうろ覚え…
『だからまたしばらく、連絡出来そうにないの。ゴメンね…?』
「ううん。紗弓が謝る必要ないよ…じゃ、お大事に」
『ありがとう。十雅の声聞いたら少しマシになったかもね…♪それじゃ…っ!』
最後にまた、咳が出そうになったのだろうか。
ガチャッ、とすぐに音がした。
“十雅の声聞いたら少しマシになったかも”
そんな言葉で、喜んでる俺は
結構単純かもしれない。
でも、紗弓の声を聞いただけで
完全に生気を取り戻した俺はもっと単純だな…
そんな事を思いながら
一人でクスクスと笑っていた。
紗弓が休んで三週間…。
もうすぐ1ヶ月経ってしまう。
俺は電話もメールもお預け状態で…
魂が抜けたかのようにダラーンとしていた。
学校でなんか『雲雀が死にかけてる…』とか
『きっと疲れが溜まってるのよ。そっとしておいてあげましょ』とかとか…
無意味な同情の目をもらっている。
流石におかしくない?
ここまで休む?
入院してるみた…
入院?
「…んなワケねぇかぁー」
ははは…と、虚ろ笑い。
…本当に大丈夫か…?
そんな面持ちのまま
俺は授業中もボーッとしていた。
どんよりと曇っている空が
ただただ広がっていた。