3つのKiss
月日ってものは、短いようで長い。
長いようで、短い。


気付いたらいつの間にか1年も経っていた。
早いものだな、なんて思う。


俺達は、家が隣なのもあって
たまに窓から入ったり(笑)


昔から家族ぐるみの付き合いだったから
俺達カップルは既に家族公認。


紗弓の姉ちゃんに良く冷やかされるし。
俺の場合は馬鹿親父に。


今は因みに、紗弓の部屋。
窓から侵入して来た。


「もう紗弓と付き合い始めてから1年だな~」


「うん。そうだねー」


紗弓の部屋にある、
でっかい熊のぬいぐるみを抱きしめながら呟く。


コイツも大切にされてるよな~。
確か寝るときも昔は一緒に寝てたらしい。


…ヤバイ。そう思うとイラついてきた。
ぬいぐるみなんかにヤキモチやいてどうする、俺。


「…あ、そう言えばもーすぐ紗弓の誕生日?」


「え?…あ、そっか」


ボー…っと紗弓の見慣れた部屋を見回していると
カレンダーが目に入った。


誕生日か。早いなー
紗弓本人は忘れてたみたいだけど。


「紗弓も16かぁ」


「十雅は18だよね」


「おぅ」


ん?紗弓が16、俺が18…?
あ、それって…


「…?どうしたの、笑っちゃって…」


「あぁ、何でもねぇよ♪」


「?」


もう結婚できるんだなー。
まぁ、親の承諾が十代では必要だけど。


…酒飲ませとけばOKだろ。
なんてな。




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