星の船 ー淡い月の鍵ー
すると、
ポン、
黒い男が、流羽に小さな硝子瓶を投げ渡す。
(ーえ?何!?)
見ると、青い色の錠剤がたくさん入っていた。
「…彼は、〝月人ーセレネー〟の発作を起こしている様だ。その薬を飲ませてやれ」
(〝月人〟の発作?)
初めて聞く、その言葉。
「この…薬を飲めば、柊くんは治るの!?」
グッタリした柊を抱え、流羽は黒い男に尋ねる。
「それに、さっきの男は!?〝キィ〟を寄越せって、柊くんに言ってて…〝キィ〟て一体…」
次々と沸き上がる疑問。
流羽は思いつくまま、目の前の知らない男に尋ねた。
この男なら疑問を解き明かしてくれる、
そんな予感。
黒い男は、しばらく黙り込んでいた。が、
「〝月人〟の発作はその薬では治らない。一時的に抑えるだけだ。
…さっきの奴の事は、気にするな、忘れろ。
〝キィ〟の事もな」
淡々と、答える。
「忘れろって、」
(そんなの無理に決まってるっ…あんなに怖い思いをしたのだからーー)
ポン、
黒い男が、流羽に小さな硝子瓶を投げ渡す。
(ーえ?何!?)
見ると、青い色の錠剤がたくさん入っていた。
「…彼は、〝月人ーセレネー〟の発作を起こしている様だ。その薬を飲ませてやれ」
(〝月人〟の発作?)
初めて聞く、その言葉。
「この…薬を飲めば、柊くんは治るの!?」
グッタリした柊を抱え、流羽は黒い男に尋ねる。
「それに、さっきの男は!?〝キィ〟を寄越せって、柊くんに言ってて…〝キィ〟て一体…」
次々と沸き上がる疑問。
流羽は思いつくまま、目の前の知らない男に尋ねた。
この男なら疑問を解き明かしてくれる、
そんな予感。
黒い男は、しばらく黙り込んでいた。が、
「〝月人〟の発作はその薬では治らない。一時的に抑えるだけだ。
…さっきの奴の事は、気にするな、忘れろ。
〝キィ〟の事もな」
淡々と、答える。
「忘れろって、」
(そんなの無理に決まってるっ…あんなに怖い思いをしたのだからーー)