星の船 ー淡い月の鍵ー

「…柊はこのまま地球にいれば、半年の命だ」


ドクン

心が凍えた様に、声が上手く出ない。


「柊は…、未來へのゲートを通り、
月に住む事が出来る…5年後に行く」


柊の頬に触れる手が、震える。



「…5年後…には、月に住めて、柊くんは元気に…なるの?」

「ああ、医師と月面開発局の保証付きだ」



何もかもが突然で、驚く事ばかり。
流羽は相模の言葉を、心で、頭で、繰り返す。


何度も、


何度も





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