星の船 ー淡い月の鍵ー


「ねぇ、ねぇ。あの噂は本当なのかな!?
地球軌道上に、未來へ行ける航時機(ゲート)があるって」


「あっ!私も聴いた事あるッ。本当だったら、すごいよね!」
「お前ら…、だとしても倶楽部の研修旅行って規模じゃねぇだろ、壮大過ぎ」
「てか、私たちの積み立てでは無理ね、絶対」
などと、噂話も混ざる中、


「ハイ!月がいいです!!」

中等科2年の流羽が、元気よく、勢い良く手を挙げ、提案する。

数十年前に人々は月に想いを馳せ、
移り住み、
新しい命を育む様になっていた。

人々の月移住計画は順調にいっていたのだ。


だが、











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