俺様彼氏と甘々彼女

杏side

ガラガラ――。

梓亜だ。

「杏・・・。大丈夫？」

「うん。なんとかね・・・。」

「そっか。よかった。」

「そういえば、聞こえたよ。大地くんと喧嘩してたじゃん。」

「・・・・。」

「大丈夫？」

黙りこんだ梓亜。
大丈夫じゃないだろうけど・・・。



「あのねっ。」

梓亜が喋りだした。

「私こまってるの。
本当はもっと大地と一緒にいたい。」

「浮気なんてどうだっていいの。
私が1番好きでいてくれるなら。」

「梓亜・・・」

「でももう1番じゃないのかな？
浮気疑ってもちゃんと理由話してくれると思ってた。
でもね？何も言わないの・・・」

梓亜、辛かったんだね。

「怖いの。今はまだ喋れるけど、いつか、
すれ違っても何もなく、赤の他人になるんじゃないかって・・・」

梓亜が全部話してくれた。

「このままでいいの？」

杏からもいわせてもらおう。

「そうやってうじうじして。杏に話せたなら、
大地くんにも言えば？」

「そんなこと無理だよ・・・」