合縁奇縁
そして、学校についても。

「隠岐…隠岐…ぅー」

朝生の頭の中は冬哉のことで埋め尽くされており、必死に何か関係はないかと考える。

でなければ、冬哉が自分の所にくるはずがない。


しかし、平安時代と聞いても 隠岐という名に聞き覚えすらない。

浮かぶのは、安倍 晴明ぐらいだ。



しかし、朝生が考え込んでいる間も時間は進んでいく。

―――そして。


「おーい、春日。
一人で百面相をするのは勝手だが、授業は真面目に聞けよ。

そんなお前に先生から愛をやろう。
P57だ」


授業中にも関わらずに思考に明け暮れていた朝生は、日本史教師に声をかけられて ハッと我にかえる。

随分と考え込んでいたらしい。
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