炭坑の子供たち(2)

遊び時間と休日

 授業と授業の合い間の、休憩時間の事を

子供達は、「遊び時間」と言っていた。

みんなは、運動場を走り回ったり、ブランコをねじって回したり

ブランコの上から飛んで

誰が一番飛んだか、距離を競ったりしていた。

廊下では

ソロバンを足の下に敷いて、ローラースケート代わりにしてみたり

先生が教壇で使う、大きなソロバンを、持って来て乗ったり

当然、どちらのソロバンも、バラバラになってしまい

先生のゲンコツが、頭上で炸裂したのは、仕方のない事だった。

当時の子供は、それを、家に帰って、親には絶対に言わなかった。

言えば

「お前が悪い事をするけんたい」

と、父親に、もう1度殴られるからである。

親達も

「悪い時には、ビシビシと叩いて下さい」

と、先生に頼んでいた。


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