炭坑の子供たち(2)
幼稚園は、ここだけではない。
町の商店主の子供や、医者の子供
更には、炭坑の職員で、東京から来ている、偉いさんの子供達が通う
おとぎの国のお城みたいな、可愛い幼稚園があった。
我々、炭坑夫の貧乏たれの子供が行く、松原幼稚園と違い
格好からして、アカ抜けしていた。
我々の方は、紺色の上着で、町の幼稚園と色が同じだから
その点では、負けてはいなかったが
彼らは、大学生の様に、飾りがぶら下がった、四角い帽子をかぶり
何と言っても、最大の違いは
我々が、ゾロゾロと歩いて行くのに対し
彼らは、ロバに引かせた馬車が、自宅まで迎えに来るのだ。
町の商店主の子供や、医者の子供
更には、炭坑の職員で、東京から来ている、偉いさんの子供達が通う
おとぎの国のお城みたいな、可愛い幼稚園があった。
我々、炭坑夫の貧乏たれの子供が行く、松原幼稚園と違い
格好からして、アカ抜けしていた。
我々の方は、紺色の上着で、町の幼稚園と色が同じだから
その点では、負けてはいなかったが
彼らは、大学生の様に、飾りがぶら下がった、四角い帽子をかぶり
何と言っても、最大の違いは
我々が、ゾロゾロと歩いて行くのに対し
彼らは、ロバに引かせた馬車が、自宅まで迎えに来るのだ。