炭坑の子供たち(2)

友情と恋

 学校には、色んな子供がいた。

特に、女っぽい男の子は

「シスターボーイ」

と、言ってからかわれていた。

未だ戦争の名残りが、色濃く残っていて

進駐軍との間に出来た子、いわゆるハーフの子が何人もいたが

子供は残酷なもので、その子達を、いじめの対象にしていた。

体の大きな悪そうは

よく同級生を叩いたり、投げたりして泣かしていたが

未だ男気が残っていて

誰かがいじめられていると、相手を殴って助けたりもしていた。

よく男のくせに、女子のお下げを引っ張ったりして、泣かせているのがいたが

本当に強い子は、人をいじめたりしない。

弱い者こそ、同級生に勝てるのがいないので

自分よりも小さな子、弱い女子をいじめようとするのだ。



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