炭坑の子供たち(2)
 毎朝、運動場で朝礼があり

雨の日は、講堂であるが

晴れの場合は、夏の炎天下でも、外で行われた。

台上に上がった、校長先生の、長ったらしい話を聞かされたが

この頃の、校長先生と言えば、雲の上の人で

6年間通って、1度も声をかけた事のない子が、ほとんどであった。

朝礼の時、バッタリと倒れるのが、必ずクラスに1人や2人いた。

それは、女子に多かったが、極たまに、男子がいたりする。

ある悪そう坊主などは

ある日の朝礼の時に

バッタリ倒れて見せて、そのまま保険室に運ばれてしまった。

それ以来、朝礼に出るのを免除され

朝礼の時には、窓からニヤニヤ笑いながら、運動場の方を見ていた。
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