shining☆moon‐私の王子様‐


「ん……ぅう…」

眩しい…。
目が開けらんない。
ってか、目をつぶっていても明るい事がわかる。

扉の中に入ったのは良いけど、何がなんだかよくわからない。

ユリアは入った瞬間に目を閉じてじっとしていた。
その場を動かず…。


「……ぅ…」


そっと目を開き目の前を確認した。


草原…?


夢にも出てきて見覚えのある風景。
何回も見たことがある景色は、私の気持ちを安らぎ、落ち着かせてくれる。

でも、どうしてこんなところに草原があるの?
ここは船の中のはず。
なのにどうして果てしなく続く草原があるの?


「それは、貴方の中の貴方を知らなきゃいけなくなったからよ」

「だれっ…?」


何処からか、女性の透き通った綺麗な声がした。
その声はなにかと懐かしく、とても安心するし、愛しい。


「その内わかるわ」


その内?

ユリアは草原の上にちょこんと座った。
風にあおられ、すがすがしい気持ちに成りつつもあった。
だけど、どこかしら曇ってる部分がユリアを落ち込ませる。


「フレン…」


まるでパズルのピースのよう。
完成わずかな私のパズルに探しても探しても見つからないピース。
一ヶ所だけ、はまらなくて穴が空いたようになる、私のパズル。



「貴方は大切な事を忘れていますよ」

「大切な事…?」

「えぇ。貴方にはきっとわかるはずよ」



私ならわかる、大切な事…?
どういう意味なのかな。

そうだ、『好き』とてもいう言葉に意味はあるのかな?
人を好きになる理由はいらない、そうなったけど、意味まではよくわからない。

でも、私がフレンの事が好きな事には意味はある。
フレンの事は信頼してるし、頼りにしてる。
一緒に居たい、離れたくない。
だからそんな感情のことを『好き』と言うんだと思う。


「そうですよ。だけど貴方は肝心な事を忘れています」


肝心な事?


「フレンの気持ちは考えた事がありますか?」

「フレンの気持ち…?」



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