shining☆moon‐私の王子様‐
~~ユリア.said~~
……フレンのこと怒らせちゃったかな…。
私の前を歩く大きなフレンの背中を切なく見ていた。
怒らせたくない。
悲しませたくない。
苦しい思いをさせたくない。
…そう思っているのに。
怒らせてしまう。
悲しませてしまう。
傷つけてしまう。
私はフレンが好き、好きなのに。
フレンにとっては私の行動全てが迷惑なのかな。フレンを想うこの気持ちも。
「ユリア…?」
後ろから不安そうに私を呼ぶレオがいた。
どうやら私はその場に止まっていたらしい。
「ごっ、ごめんね!」
私は笑顔をつくりレオに笑いかけた。
だけどその笑顔は本当の笑顔じゃないことが自分自身も気付いていた。
私はゆっくり足を進めていった。
……フレンの背中を目印にして。