shining☆moon‐私の王子様‐
ザシュ…―
ッザ…―
シャキン…ッ…―
鈍い音が無駄に響き渡る。
私はがむしゃらに剣を振り、忍を斬っていく。
少し血が怖いけど、この人達が私達エルランドの人達を殺しにくる、フレンを殺しにくると思うと怒りを隠せない。
大人数いる忍は、忍らしく素早く動き回り、私達の目をくらます。
…だけど。
こうゆう時に役立つんだよね♪
「テイクイーズ!!」
一気に空間が歪み出す。
私がこの魔法を使ったのは相手が魔術師じゃないからだし、素早く動き回る忍だから使った。
私ってかしこい!
ザッ…―
レオが私とフレンの前に出た。
「…ここは僕に任せて」
手首を曲げて剣を横にして片方の手の平を剣先に置いた。
「アイスクラッシュ!!」
レオの掛け声と共に、足元には結界がはられレオを中心として四方八方にいる忍に氷の粒が飛んでいった。
バリンッ…―
忍に飛んでいった氷の粒は、忍の目の前で砕け爆弾のように煙と音が出て、気がつけば忍が氷に包まれているようになっている。
この氷は永久に壊れなく、溶けない。
だから氷の中に入ったら一生出れないという事態になる。
「…凄い、レオ……」
思わず本音が出てしまう。
…本当、良い本音で良かったよ。
「まぁ、一応僕はスーパークラスの1人なんでっ♪」
自信満々に胸を張るレオ。
なんかツッコムのが面倒臭かったからやめた。
「よし、ここにはもう敵は居ないようだな。先へ進もう」
「「おおー!!」」
「…戦いは楽しむものじゃねぇよ……」
張り切る私とレオ。
それを呆れた顔つきで見るフレン。
…まぁ、確かに戦いは楽しむものじゃない。
わかってる。
だけどね、フレン。
もし私達が負けたら…。
負けると決まった訳じゃないけど。
……もう、こんな楽しい日々はおくっていけないんだよ…?
私は今この瞬間を大事にしていきたい。
みんなと笑いあってるこの時を。
いつか、ルイスが帰ってきた時には、笑い会いたい。
いっぱい笑って、いっぱい泣いて、いっぱいふざけあって、そしてまたいっぱい笑いたい。
私、みんなの居場所。
“black sky”を壊さないように。
だから私はルイスを助け、フレンを守り抜く。
レオにも傷1つつけさせない。
絶対に守り抜く。
…私の力がある限り……。