shining☆moon‐私の王子様‐
大切な仲間
~~フレン.said~~
とうとう正体を明らかにした、強者。
さっきユリア達を探すとき強大な魔力を感じた、あの魔力が目の前にあった。
その魔力の持つ者とは……。
「お前……」
クロードの連れてきたセヴィアの軍隊の1人。
獣使いだった。
「どうしてだよ…!!」
クロードは絶叫する。
生き残った周りの兵も目を丸くする。
「はぁ、あの声も疲れたな」
こいつはあの時……。
キーキー声で話していた奴だった。
なのに今は普通の声になっている。
「やっぱり、お前だったのか」
俺は獣使いを睨んだ。
この魔力は普通じゃない。
…何者なんだよ……。
クロードは驚いた顔をしたまま。
「…おや?お気付きでしたか。フレン・ロザフォース様」
「あぁ、知っていたよ」
獣使いは薄気味悪い目で俺を見た。
そして獣使いはその目をレオに移した。
「そちらの方は、レオ・イムスですね」
「あぁ」
レオは鋭い目で獣使いを睨んでいた。
「お前……何者なんだ」
クロードは震えた声で仲間だった獣使いに問い掛けた。
「俺ですか?…なら、そちらのレオ・イムスが良く知っていますよ」
俺とクロードとセヴィアの兵らはレオに視線を移した。
レオの顔は上からの月明かりで何か切ない、険しい顔をしていた。