shining☆moon‐私の王子様‐


「…ケホッ……ぁ……はぁぁ…」

「苦しいねぇ、レオくん」

「…くっ…」


向こうの方から聞こえるラディーの声。
俺を見下している、そう感じた。


ビュウッ…―


突然、風を斬るような鋭い音が聞こえた。

「…ぐっ!!…カッハッ!!!……」

きっと尻尾だろう。
俺の腹をムチのようにひっぱたいた。
俺は空中に舞う。




みんな……。


俺は死ぬのか…?
このまま光がない暗闇の中で…。




「……光…?」

俺は空を背にして思った。

「…ふっ…」

誰にもわからないように軽く鼻で笑った。
何故?
それはね、単純だよ。

「…光がないなら作ればいい…!!……目顳光奇!!!」

俺の言葉で暗い空間が一気に光に覆われた。

キュァァアア!!!
グワァァ!!
キュイイィ!!…――

俺に向かってくるグレイシアドラゴンは目を眩ませ、停止する。
そのスキを取り俺はグレイシアドラゴンに斬りかかった。



< 176 / 212 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop