shining☆moon‐私の王子様‐
「…ケホッ……ぁ……はぁぁ…」
「苦しいねぇ、レオくん」
「…くっ…」
向こうの方から聞こえるラディーの声。
俺を見下している、そう感じた。
ビュウッ…―
突然、風を斬るような鋭い音が聞こえた。
「…ぐっ!!…カッハッ!!!……」
きっと尻尾だろう。
俺の腹をムチのようにひっぱたいた。
俺は空中に舞う。
みんな……。
俺は死ぬのか…?
このまま光がない暗闇の中で…。
「……光…?」
俺は空を背にして思った。
「…ふっ…」
誰にもわからないように軽く鼻で笑った。
何故?
それはね、単純だよ。
「…光がないなら作ればいい…!!……目顳光奇!!!」
俺の言葉で暗い空間が一気に光に覆われた。
キュァァアア!!!
グワァァ!!
キュイイィ!!…――
俺に向かってくるグレイシアドラゴンは目を眩ませ、停止する。
そのスキを取り俺はグレイシアドラゴンに斬りかかった。