shining☆moon‐私の王子様‐
――――――…ん?
「ここ……どこだ…?」
温かい光の中で、俺はフワフワ浮かんでいた。
上下左右がわからないほど同じ景色が続いている。
いきなり大きな光が俺の目の前に現れた。
俺は目を固くつぶった。
「…ぅ……」
すると足に違和感が生まれた。
何か踏んでいるのか…?
そっと目を開けると、そこは懐かしの場。
俺とラディーが出会った場所、【星降る海岸】だった。
夕陽が眩しく見えたりもする、取って置きの場所。
俺達はここで毎日毎日お互いの魔法をぶつけ合っていた。
懐かしいな……。
そういえば毎日、走り回ってたっけ…。
『待ってよ!ラディー!!』
後ろから声がした。
「…こいつ…!!」
ラディーの名を呼ぶ男の子。
黒いシャツに短パン。
見たことがある男の子だった。
確か、家の写真たてに…。
すると男の子は俺に気付かず、俺の身体をすり抜けて行った。
―――――!!
俺はすかさずお腹を触った。
そして、男の子を見た。
向こうにもう一人男の子がいた。
【おせーよ。レオ】
俺の名を呼んでいた。