shining☆moon‐私の王子様‐
~~ユリア.said~~
「はあ…はぁ…はぁッ」
ただいま私とルイスは走っています。
何故って?
それは………。
「…なんで、なんでなんでなんで~!!!!どうしてこんなに魔浪人(ゼムナス)がいるのよ~~」
ルイスは上を向きながら叫んでいた。
結構大胆なルイス。
1つ1つの行動が大袈裟ってくらいに全身全霊で表現してくれていた。
「やっぱりこれがルイスなんだ」と改めて実感する。
その全身全霊で表現するルイスの気持ち、今凄くわかる気がするよ…。
「いやぁぁあぁあ!!」
「ぬぉぉお!!」
全力疾走したってまだ足りない程速い魔浪人。
尋常じゃないですよ…はい。
するとルイスは急ブレーキするかのようにキュッと止まった。
「よし!!ここは戦おう!!」
「へっ!?」
ルイスは顔の前でガッツポーズをし「おりゃあー!」と言いながら魔浪人に向かって行った。
「あんっ」
ルイスはまんまと魔浪人達の勢いに押され跳ね返された。
私はただただ、冷やかな目でしかルイスを見ることができなかった。
そしたらルイスが「負けてらんないわー!!」といって、ラミネス・ロラアスで魔浪人を斬っていった。
私はその時空を見ていた。
なんて暗い空何だろう。
星が散らばって今にも溢れそうな位、たくさんある。
black sky 私の提案で産み出されたチーム名。
そういえばこんな空だったね。
決めた時は。
私は少し悲しげな眼差しで空を見上げる。
星たちが踊る、暗い空を見て想う。
フレンは無事だろうか。
傷ついていないだろうか。
苦しくないだろうか。
生きているのだろうか、と。
私の気持ちはこの暗いそらと儚い星たちに吸い込まれて、不安という感情だけが大きく膨らんでいった。