shining☆moon‐私の王子様‐
~~ユリア.said~~
「はぁぁぁぁ…疲れた」
「お疲れ様です…」
私達は今、切り株の上で一休み中。
ルイスは「なんでそんなに息が続くの?」となるぐらいの長い溜め息をついた。
さっきまで私達は魔浪人退治をしていた。
冬の北風が冷たい。
夜空には満天の星達。
まるで私達を見下しているかのように、チカチカと威嚇(いかく)しながら光を放つ。
するとルイスが、
「フレン…大丈夫かな」
呆れたように笑いながらポツリと呟いた。
呟くといっても、この暗い林の中だから虚しく響き渡った。
だけど…。
「…うん」
――さっきの言葉は私の胸に針を刺した。
【ユリアーーーーーー!!】
私の頭の中はフレンでいっぱいになる。
いつも私ばっかり心配してくれて。
いつも私ばっかり優しくしてくれて。
いつも私ばっかりに…。
【俺がユリアを守るよ】
―――――愛をくれたんだね。
私は自分の身体が熱くなったのがわかった。
血液が逆流したような、そんな感じがした。
ドクンドクンと、鼓動が苦しい。
私の身体の熱は水滴となって、目から流れていった。
「…!!ユリア!?」
「…へ?」
ルイスは私の顔を見て驚いた顔をした。
ルイスは自分の目を人差し指で指した。
それでやっと、自分が涙を流していることに気がついた。