shining☆moon‐私の王子様‐
―――――……
「…あ…れ……?」
目を開けたら一気に光が差し込んできた。
目にしたものは見慣れない風景だった。
「…ここはどこ?」
「ここはセヴィア王国のロゼッチュール城だよ」
「…あ……」
私は夢にまで見た人を目の前にしている。
「…やっと会えたね」
嬉しい。
嬉しいけど、何故だろう。
涙が出てくる。
ずっと会いたかった。
何故か懐かしく感じたからだ。
「ど、どうした?!どこか痛いのか!?」
私は大きく首をふった。
「違うの。わからないけど涙が止まらないの」
男の子は私を抱いた。
そして頭を撫でてくれた。
―――…っ
私はふと、名前を思い出した。
―フレン・ロザフォース―
この名前を…