shining☆moon‐私の王子様‐
日付は明日になり、ただ今11月の5日だと言う。
なのに…
「なんでこんなに寒いんだぁぁー」
山の上だからだと思うけど、下はどんぐらいなんだろうとつくづく思う。
「…氷点下並だな…」
「ですよねっ!!」
「…それがどうしたってんだよ……あぁ、眠い……」
フレンは朝が弱いのか、とっても不機嫌で、私に、朝っぱらからうるせーな。と睨みながら私に訴える。
穴を出てエルランドに出発した。
相変わらずフレンはあくびをしながら歩いているものの、私はとぼとぼとフレンの背中を見ながら歩いている。
なんで、私何も悪いことしてないのに睨まれなくちゃいけない訳!?
私はツンツンしてうつむきながら歩いていた。
――ドンッ
「ぁ、痛っ…」
私はフレンにぶつかった。
「お前、俺が心の声聴けること知ってる?」
フレンは冷たい目で倒れている私を見下ろす。
「………知らない…」
「あっそ。だったら知っとけ…」
そう言うとフレンは私に背を向けて歩いた。
なんだよっ
自分は王様かっ!
「あぁ、そうだよ」
むっかつく~!!
ッと思いたいところだが、まぁ、私大人だから!?控えてフレンの後を歩き出した。