shining☆moon‐私の王子様‐
いざ、クエストに!!!
~~フレン.said~~
エルランドには寮があり、ユリアとフレンは寮を使う事になった。
今俺とユリアは部屋にいる。普通男女分けるだろ…と、時々ツッコミたくなる。
「フレン、お風呂出たよ~」
「あ、あぁ。」
目の前に火照った頬をしたユリアがいる。
濡れて伸びた栗色の長い髪に少しドキドキする。
…って、何考えてんだ!!!俺は!!!
こういった事を思ってもユリアは気づかない。
俺みたいに心が読めないから……
って、あぁもう!!!
フレンは頭をくしゃくしゃにかいた。
それに気づいてユリアはフレンに近寄る。
「フレン?どうしたの?」
すぐ目の前にユリアの顔だけが見えた。
俺は冷静になった。
「ううん、なんでもない。風呂入ってくる」
「うん」
風呂場に向かう途中、思った。
俺はユリアが好きなのか?
幼い頃は軽々ユリアに言われた事はあった。
『フレン!だぁい好き』
『ユリアと結婚しようね』
『ずっとユリアのそばにいてね』
こんなこと、今は言わない。
言ってくれない………
俺も幼い頃はユリアに散々言ってきた。
今になったら考えるだけで緊張して口にはできない。
やっとフレンは湯銭につかり自分の気持ちを押さえつけようとした。