shining☆moon‐私の王子様‐
~~ユリア.said~~
「ユリア・アリスレパード様?…お返事は、お決まりになられましたか?」
「へ?…あ…んと…」
ユリアは今リダアースの館にいる。
最初に入った時、廊下が続いていた。
廊下には中身が入っていないと思う鎧がずらっと並んでいた。
槍、剣、ハンマー、魔法書を持っている。
怖くてしょうがなかった。
でも、リダアースの部屋に行ってみたら違う家のような、落ち着いていて豪華なお部屋だった。
で、今は…えっと、何の話をしてたんだっけ!?
「あの…、もう一回話してもらっていいですか…?」
リダアースわ一息をつき、話し出した。
「あなた様にはフレン達同様、スーパークラスに入るためにスーパークラス任命試験に出てもらいたいのです。女王様はそれをお望みです」
スーパークラス…。
任命試験…。
フレン達はそれに合格したってことかぁ。
ユリアは少し椅子に深く座る。
やっぱり凄いなぁ。
私と大違いだよ。
フレンはこんな私といて本当に嬉しいのかな…。
私なんかより、レオとルイスといた方が気楽だし、安心したクエストが出来るし、傷つける心配もない。
「それと、パートナーをつけることもできる。ユリア様はフレンをパートナーに…」
「いえいえっ!!とんでもない!!…フレンに迷惑ですよ。私なんかと一緒にいたらフレンが傷ついちゃうし…」
そうだよ。
フレンに頼っちゃダメ。
甘えちゃダメ。
一人で頑張らないと!!
「ユリア様…、それで」
「受けますっ!!スーパークラス任命試験に!!もちろん一人で。フレンに迷惑かけたくないので…!」
ユリアはそう言ってリダアースの部屋を出る扉を軽く押した。
「…え……?」
真っ暗な廊下に壁に寄りかかったフレンがいた。
暗くてよく見えないが、おそらく、怒ってると想像できる。
「…フレン、どうしたの?何しに…」
「ユリアが俺の事、そんな風に思ってたこと、知らなかった」
「え…?」
フレンは怒鳴るように言って歩き出した。