嘘つき恋愛


と、くだらない話をしていたら勢いよく屋上の扉が開いた。




「あーいたー宮本と桐生!」


同じクラスの、背がちっこいチャラ子。




「何だよ長崎かよ。」



「宮本と桐生さぁー、明日暇ぁー?」


ニマニマしながら携帯を振り回し近寄ってきた。



「ひまだけど、んだよ」


「長崎、今綾貴様はご機嫌ナナメなんだよ、暇すぎて」


爽やかな笑みで空っぽの缶コーラを足で踏み潰しながら春臣は俺の頭をいじくっている。


「そんな暇人宮本に遊びの誘いをー」



「………。」



「ウチの友達と4人で遊ぼうぜー!」

友達つったってチャラチャラのバカだろ、どうせ。

「嫌だね。」


「えーいーじゃん綾貴、俺こそ明日暇だからさ。行こうよ」


春臣だって年中暇人だろうがよ。
女紹介されても告白されても言い寄られてもスルーの癖に何をそんな…。
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