嘘つき恋愛


「とか言って綾貴なんで女とっかえひっかえしてんの。要求にも応えて」



帰り道、相変わらず傘を肩に乗せながら夕日を見ながら質問攻め



「…暇つぶし?」



「ふぅん………」


興味なさそうだな聞いといて………




「あ、明日さ、可愛いかったらどーすんの?」


ふと思い出したように、やっと春臣はこっちを向いた。



「かわいくねぇよ、どうせ。ガツガツアピールしてくるぜ、きっと」


「あっは、したら相手よろしくー。」



「春臣お前さ何で付き合わないの、童貞維持しちゃってんの」



「俺はね、汚れたくないのー。唇も汚したくないのー。清潔感溢れた俺保つの。無駄な女に汚されたくない」


………すいませんね、ついさっき唇汚れてきましたけど。



「ふーん、理想高ぇ」



「別に高くないよ。少しでもそこらの子と違かったから…いいって訳でもないけど良いの」



「ハーッ面倒だなお前」



「そ?」


相変わらず不思議オーラ漂わせる爽やかで黒い親友。
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