ねむり姫
☆
この状態をどうしろと?
俺にどうしてほしいんですか、神様…。
隣でスヤスヤと眠る彼女。
俺は彼女起こさないように、ゆっくりと掛け布団をかけた。
つい、数分前。
俺は彼女に勉強を教えていた。
ちょっと目を離したすきに、彼女は重たいまぶたを閉じてしまい、今に至る。
はぁ、この子は…仕方がないんだから。
「起きろ~、勉強はまだ終わってないよ。
神代さん、早くしないと…」
チュウするぞ。
なんて言葉は閉まって。
「宿題増やしますよ~」
俺の役目は、彼女に勉強を教えること。
いわゆる家庭教師というやつをしている。
「はぁ、」
困ったもんだな。
まだ、ノルマの半分もやってないのに、帰るわけにはいかないし。
「それにしても」
本当にきれいな子だな。
整った顔立ち。
長いまつげに、華奢なからだ。
こんなにきれいな人、俺は初めて見た。
俺より年下のくせに。