‐雨のち恋‐


帰り道。


私は手を繋いで帰った。


彼の手は冷たかった。


でも、その冷たさの奥から小さな温かさが感じられる………。


不思議な人だ……。


私は見つめてしまった。


視線を感じたのか、彼はこちらを向いた。


そして笑顔を返してくれた。


私は眼をそらした。


なぜか恥ずかしい。


彼の眼を見ると心が揺らぐ。





彼は本当に不思議な人だ…………。

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