恋人 × 交換!? 【完】
「んなことより、顔出せ」
そういわれて、目を合わせないよう慎重に顔半分を出すと、奏が体温計をわたしてくれた。
「はかっとけ」
「う、うん……」
特に意識する素振りもない彼に、私は内心ほっとしながら受け取った。
「もうすぐおかゆできるから待ってろ」
「おかゆ?」
「もう昼だしな。じゃ」
壁にかけた時計を見やって、彼は部屋を出ていった。
(おかゆって……もしかして、奏が作ってるの?)