恋人 × 交換!? 【完】


「んなことより、顔出せ」



そういわれて、目を合わせないよう慎重に顔半分を出すと、奏が体温計をわたしてくれた。



「はかっとけ」



「う、うん……」



特に意識する素振りもない彼に、私は内心ほっとしながら受け取った。



「もうすぐおかゆできるから待ってろ」


「おかゆ?」


「もう昼だしな。じゃ」



壁にかけた時計を見やって、彼は部屋を出ていった。



(おかゆって……もしかして、奏が作ってるの?)

< 119 / 270 >

この作品をシェア

pagetop