恋人 × 交換!? 【完】
(えっ……え、え……!?こんなところで……ていうか……なんで急に……?)
めまぐるしい展開について行けずにいると、泳がせた視線にミッチの姿をとらえた。
横にいる年上の彼氏を見あげながら、満面の笑みを浮かべている。
(やばい……!!こんなときにミッチって……これバレたら)
見つからないように顔を伏せようとすると、拓人さんは「じっとしてて」と手を伸ばしてきた。
とたんに、心臓がドキドキとハラハラのどちらを優先していいか、迷ったように暴走を始める。
(……どうしよう、これ、どうしよう!)
「ミッチ」と「キス」のダブルでピンチになった私は、万一のときのために、とにかく彼を突き飛ばす覚悟だけは決めた。