恋人 × 交換!? 【完】
さっきのキス誤解事件のあと、私はミッチに「この人誰?」と聞かれた。
ただあのときは「ちょっとした知り合い」とだけ告げて、もう帰るところだからと適当な理由をつけてごまかし、逃げるように神社から去っていた。
帰りの夜道は、拓人さんが家まで送ってくれることになったのだけど。
そのときに、「電話番号を交換してくれないかな」と提案され、私は了解したのだった。
別に、彼に興味がわいたわけじゃないし、進展を期待してるわけでもなんでもない。
理由はひとつ。
今回の恋人のシャッフルに、半信半疑だったから――。
拓人さんはああいってたけど、私にひと目ぼれなんて、正直いって信じられない。