恋人 × 交換!? 【完】
面白みのない私なんか、他の子に比べたら圧倒的に不利。
特に古都さんは、イマドキの茶髪の長い髪でいて清潔感も併せ持ってるし、目鼻立ちだって整っていた。
性格は知らないけど、少なくとも私みたいなネガティブ思考よりは、ずっとマシなものを装備しているはず。
「次は円ちゃんの番だよ」
すうっと私の隣にきて、肩に手を乗せる拓人さん。
「え……あ……はい」
「どうかした、の?」
楽しそうじゃないのがバレたのか、訝った表情だった。
私はいくらなんでも失礼だと思い直して、「いえ」と立ち上がった。
彼の見守るなかでモーションに入りながら、漂う不安をピンに見立てて、「このっ!」と思いきり投げた――。