恋人 × 交換!? 【完】
「……やば」
無意識に声をこぼすと、
「『やば』じゃねぇよ……ったく」
文句をはきながら、男子がゆっくりと伏せていた顔をあげた。
「……え、あ、ああああっ!?」
そのとたん、私の心臓は、垂直跳びの日本記録を更新する勢いで飛びあがった。
この、あまりにも浮世離れしたような、もしくは二次元から三次元に移動してきたような、整いすぎてる目鼻立ち。
芸能人だといわれても、無条件に納得してしまうほど、放たれてるオーラ。
細身で背が高くて、襟足が少し「ルン」としてる、やや長めの髪。
それよりも何よりも、真っ先に印象として焼きつく、スクウェアの黒ぶちメガネ。
まさか。
千住くん――!?