恋人 × 交換!? 【完】
「普通、好きじゃない人の壁紙になんて……しない、ですよね?」
「あ、えっと……これは、うんと……」
今までなめらかだった口調が、一転してしどろもどろ。
私の考えてることが、当たってる証拠だ。
「全部……『嘘』だったんですね」
私の言葉に、彼は反論してこなかった。
目を泳がせながら、ココアをただ混ぜている。
「ひと目ぼれなんて……変だって……ありえないって……思ってたんです……」
「…………」
当然だ。
古都さんが奏を好きになるのはまだしも、拓人さんが私を好きになるなんてこと、あるわけがない。