恋人 × 交換!? 【完】
千住くんの唇が、耳もとにやってきた。
私の頬に、彼のきめ細かで艶のある、化粧をしたなら乗りがよさそうな頬がそっと触れる。
彼の体温が、私の肌にじわっと伝染してきた。
「おわびに、オレと付き合え」
「…………!?」
私は耳を疑った。
頭の中で、自分の耳に何度も事情聴取を試みる。
だけど、いくら机を叩いても、スタンドライトで照らしてみても、彼が発した言葉なのは紛れもない事実との答え。
つまり――。
(嘘……でしょ?『付き合え』っていった……?)
ぼう然としていると、千住くんは「今日から」とささやいた。