恋人 × 交換!? 【完】
「……サイズが合わない、靴?」
「うん……。奏がそうしたんだよ?何度もぎゅってして、ぎゅってして。ちょうどぴったり『奏だけにおさまるよう』に、私の身体と……心のサイズを合わせたの」
話しながら、自分で自分の肩を抱く。
「オレだけに……」
「そうだよ。それに、私って優柔不断で、なかなかすぐに決断できなくて。拓人さんは、ジュース選ぶのずっと待っててくれたけど――」
言葉を切って、吹いてきた風で遊ぶ髪を耳にかけた。
「うれしい半面、焦っちゃうし……。反対に、奏みたく強引なくらいリードしてもらうほうが、私には……合ってて……」
「円……」
「だから、拓人さんに対してしなかった。シュワシュワって……心が」