恋人 × 交換!? 【完】
奏の唇が、重なってきた。
「ぁ……ん……っ……」
優しくついばまれて、声とキスが少しずつ潤んでくる。
塗ってたリップもはがされたと思うくらい、唇は何度もついたり、離れたり。
いつもよりも、奏がもらす息が熱い――。
「ダメ……んっ……だよ……ぅ……奏」
合間、合間に声を出して、なんとか訴える。
「何が」
短い返事、やまないついばみ。
「だって……あ……むっ……ここ……んんっ……観覧、車ぁっ……」
「だからいいんだよ、ほら」
ようやく唇を解放して奏が指したのは、よそのゴンドラ。
「オマエの友達のミラーボールも、アレだからな」
「ミ、ミラーボールって……失礼……よ……っ!?」
近くのゴンドラにいた、ミッチと勇次さんを見やって、がく然とした。
ふたりも、私たちと同じように――っていうか、それ以上。