恋人 × 交換!? 【完】
「オレらも負けてらんねぇだろ」
奏の息が、前髪を揺らす。
私が「勝つとか負けるとか」と上を向くと、
「負けず嫌いなんだよオレ」
力強くおおいかぶさってきた。
私の身体は押され、はからずも席に倒れた状態になってしまった。
「これで、のぞかれる心配もなくなった」
「そういう問題じゃ……んっ!」
いい終える前に、首筋に唇が落ちてきた。
くすぐったさとやわらかな感触に、肌がざわついて、あごが自然にのけぞる。
「ん……っ……はぁ……ぅ……んんっ」
首から喉へ、喉から頬へ、頬から口へと、私の上を奏の唇がはい回る。
こうして、ゴンドラが下へおりるまで、熱っぽい声は止まることはなかった――。