恋人 × 交換!? 【完】
奏は、私の質問には答えずに、
「さがしてくるから、これ持ってろ」
と、自分の携帯電話を私に手わたした。
「オマエはここにいろ」
「えっ……なんで?私も行くよ?」
「今度から、はきなれた靴でこないとな」
そういって、足を指さす。
「さっきから、かばって歩いてるし。どう見ても新品の靴で、すれたんだろ」
「気づいて、たんだ……」
「ケータイがあったらメールする。電話だとまわりうるせぇし、聞こえないからな。とにかく、それ持ってあそこのテーブルに座ってろ。うろちょろすんなよ」
「うろちょろって……あっ!」
彼は、私の言葉も聞かずに、行ってしまった。