恋人 × 交換!? 【完】
「おい……なんですぐにメール返さないん……だ?」
やがて後ろから聞こえてきた、奏の声。
私の異変に気づいたのか、それ以上責めずに、隣に座った。
「どうかしたのか?」
「…………っ…………っく……っ」
私があんまり嗚咽をもらすものだから、奏は「なんでもいいから落ち着けよ」と、ハンカチを出しながら背中をさすってくれた。
「……私……ありがとうって……打とうとして……でも……これ……見て……だか……ら……」
ハンカチと携帯電話を交換しながら、私は涙を拭った。
「この画面がどう――」
首をかしげていた彼の、言葉が止まった。
「ずっと……ずっとね……欲しかっ、たの……その言葉……が……」