恋人 × 交換!? 【完】
使わなかったんじゃなかった……。
彼も、使えなかっただけなんだ……。
待ち望んでた言葉は、とっくにあったんだ……。
炭酸の中に――。
「バレたんなら、もう遠慮しても仕方ねぇか」
「えっ……」
奏が、携帯電話をしまいながらいった。
「そんなに欲しかったんなら、やるよ」
涙の残った私に、顔を斜めにして近づいてくる。
「えっ……え……欲しいのは別にキスじゃ……ていうか、こんなとこで――」
「愛してる、円」