恋人 × 交換!? 【完】
「地味だからまったく目立ってないけど、可愛いじゃん」
「…………」
「もうちょいおでこ出す感じに斜めに流せよ、前髪」
こうやって、と奏は私の髪を人形遊びでもするようにいじくっていく。
「…………」
「こんな感じ。鏡持ってるか?」
私が抱えてるスクールバッグを我が物顔で開けて、手鏡を取り出してかざす。
奏は、鏡を一緒にのぞきこむように寄り添いながらいった。
「ほら。こんな感じ、な?」
鏡の前にいるのは、全部おろしてた前髪を斜めに流して、半分くらいおでこが見えてる私。