恋人 × 交換!? 【完】
「…………」
髪型自体はすごくいいのに、口が半開きで間の抜けた顔が帳消しにしている気がする。
そんな感じで他人事みたいに批評をしていると、
「まあとにかく」
手鏡をスクールバッグにもどした彼は、
「日曜日の午前11時に、駅前の銅像のとこで待ち合わせな」
一方的にデートの日時を指定してきた。
「…………」
「おい、返事は?」
「…………」
「目線が定まってねぇぞ、円」
手のひらでおでこをペチッとはたかれて、私はやっと正気を取り戻した。