恋人 × 交換!? 【完】
「けどさ、マドカ」
「ん?」
興味津々といった雰囲気から、一変。
「さっきのいいぶりだと、告られずにキスされたみたくも聞こえるんだけど……?」
心配そうな表情になるミッチ。
(ミッチになら……いい、かな。話をしても)
恋愛経験が豊富な彼女なら、もしかしたら、私が抱えてるもやもやを解決できるかもしれない。
想像ばっか頭でっかちで、いざ叶った(という可能性のある)恋愛に対処できてない私だから。
そうでなくても、ひとりで抱えるにはあまりにも大きな出来事だし。
「あの、ね……」
私は、名前やネタバレ的な部分は完全に伏せて、ざっと経緯を説明した。
「――フツーじゃん。告られて、番号交換して、キスして、デートの約束って。王道恋愛だよ」
「そうかなあ……。私みたいの、そんなカッコイイ人が恋人にしてくれるかなぁ」