恋人 × 交換!? 【完】
「い……いやっ!見たくない!」
シズルが声を荒らげ、「バンッ」とテーブルを叩く音がした。
「やめてよもう!」
個室に反響した音が思ったより大きくて、私は力の入らない上体を、お皿に落としたときのプリンみたいにユラユラさせながら起こした。
「オマエじゃ、ダメなんだ……」
また、だ――。
ほんの一瞬だけど、下から見あげた奏の顔が、さびしげになった。
「似合わないよ!こんな特別可愛いってわけでもないようなパッとしない子、奏には!」
シズルが、ありったけの暴言を散弾銃みたいに乱射して、私をにらみつけた。