恋人 × 交換!? 【完】
「まあいいか。なあ、円」
メガネを指で直す奏。
この仕草は合図みたいなもので、こうやるときは、決まって話題を変える。
「ん?」
「期間はそうだな……1週間ってとこか」
意味不明なことをいって、彼はあごに手を当てながら参道わきを見やった。
そこには、私より年上っぽい、ブラウンでロングの髪の浴衣女子がいて。
並ぶように、奏に劣らない顔立ちをした浴衣男子がいた。
知り合いのカップルだろうか?
どっちも、学校とかで見かけたりしたこともない人たちだ。
「期間?1週間ってなんの――」