ひとりぼっちの勇者たち
epilogue
◇ ◆ ◇
教室でのあの騒動から、2週間が過ぎた。
彼…陽太はあの後病院に搬送され入院した。
それでも思ったより重症ではなく、もうすぐ仮退院する予定だ。
来週からは、学校にくると意気込んでいた。
実際どうなることやら。
桜塚達は全員停学を挟んでの“休学”になった。
あたしも何度か学校側に呼び出されたし、陽太の病室まで学園長や教師が来たらしい。
もうあの教室には、来ない気がした。
実際どうなるかは、やっぱりわからないけれど。
あの後はあたしも大変だった。
あの映像を、お母さんたちも見ていて。
陽太に付き添って行った病院で、泣きながらお母さんに頬を叩かれた。
それから強く、抱き締められた。
今までで一番、痛かった。
それからお母さんにも朔夜にも散々怒られたし、家族全員にまんべんなく泣かれた。
これには流石に困った。
なのでもう二度と…隠し事はしないと誓った。
家族を泣かせることだけは、もう絶対にイヤだったから。
そしてあたしは今、学校の裏庭に来ている。
昴流さんに会う為に。