ひとりぼっちの勇者たち
真昼の太陽と弱虫


◆ ◇ ◆


マンガとか、小説とか、映画とか。
そんなフィクションが嫌い。
所詮ありえない話だから。

夢見るヒトの妄想で、ただの願望のカタマリでしかないから。
それで同じように夢みれるのは、夢みることを許されたヒトだけで、その権利があるヒトだけ。


あたしは知ってる。


だからくだらない夢なんて見ない。
希望なんて抱かない。
救いなんて望まない。

あたしには絶対に、ハッピーエンドは訪れないから。
ただ現実がここに在るだけ。

受け入れてしまえば簡単だった。
諦めてしまえば楽だった。


すべてを抱えて生きていくには、とても生き難い世界だったから。

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