天使になった
過去

────………


『ねぇ、次は何して遊ぶ?』


『うーん…隠れんぼ!』


『じゃあ、さくらが鬼するから、りょう君は隠れてねっ!!』


『うん!!』


『いーち、にーい、さーん、しーい……………』







────………



私は、自分の部屋のバルコニーから月を見ながら、
幼稚園生だった頃を思い出し溜め息を吐いていた。


「はぁ…」


………………

…………

「…えっ…」


ポロポロッ


いつの間にか、
自分の瞳から涙が
零れていた。



昔の事を思い出すだけで
泣いてしまうなんて…



この日私は、
バルコニーから朝陽が見えるまで泣いていた…



───……



ねぇ、


君は今どこにいて


何をしているの?











どうして…






私の前から






居なくなったの?








もう…







待てないよ…


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