先生とあたしの子育て〜愛する家族〜
【美希】
「先生、ここに佳菜を寝かして」
「ありがとう、瀬戸」
先生は私にそう言って、ベッドに佳菜を寝かした。
「理兄、保健の先生は?」
「ああ、今日は休みでいないんだ。それより5時間目が始まるな…瀬戸、美羽。教科の先生に事情を話して来るから佳菜を頼む」
「理兄は授業ないの?」
「ない。だからすぐ戻って来るから…佳菜はちゃんと寝てろよ」
「は~い」
先生は保健室を出て行った。
「ごめんね。美希、迷惑かけて…」
「いいよ。そんなの…それよりも櫻井先生と佳菜と美羽の関係って…?」
と、聞くと佳菜と美羽は一瞬目を合わせて佳菜が私に話し始めた。
「美希、これから言う事は誰にも言わないでね…?」
「もちろん♪だって、友達でしょ」
「うん」
「私たちは歳が離れた幼なじみで…」
「んで、理兄は佳菜の旦那様♪」
「もう一つ言うと、私と理人の間には子どもがいるの…」
「え~!?」
「美希、声が大きい!!」
美羽が私の口を手で覆う。