君に会いに行こう〜海が見える丘〜


実に疾風らしい部屋だった。

昨日の疾風の匂いがした。意外と片付いていた。

「ねぇあんた元気そうじゃない!なんで今日断ったのよ~。」

優花が少し頬を膨らましてみせた。

「違うんだよ~。実はちょっと風邪気味なんだ。」

「あんたらしくないわね!」

私がそう言うと

「心配だろ~?俺がいないとみんな暇だしな(笑)」

「うわぁーすごい自信だね!(笑)」

笑いは絶えなかった。
私は今まどんなに楽しく笑いあったことなんてあれ以来だった。

そうあの時私が…


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